プレディクトイットによると、現時点で選ばれる可能性が最も高いのはジェローム・パウエル現FRB理事で、確率は56%。2位がイエレン氏、以下テイラー氏、ケビン・ウォーシュ元FRB理事と続く。
シューマッハ氏とリャビンスキー氏は、4人の候補のうち、予想される市場への影響が最も大きいのはテイラー氏だとしている。両氏の推計によれば、テイラー氏が選ばれた場合、米国債利回りの2年物と10年物の差は数週間で現在の約77ベーシスポイント(bp)から約20bp縮小する。
シューマッハ氏は「テイラー氏はまさに市場を大揺れさせる候補だ」と述べた。
テイラー氏は一定の数式に基づいて金利政策を設定することを提唱しており、この「テイラールール」に準じると、政策金利は現在の1〜1.25%を大きく上回る3.5%が適正水準との推計もある。このため、一部の投資家は、同氏は新議長としてよりタカ派的な金利政策を取ると結論付けている。
一方、最もハト派的な候補と目されているイエレン氏が選ばれれば、FF金利先物の2018年12月限の価格は上昇し、18年末の金利見通しは下がる可能性がある。両ストラテジストは、18年末の予想金利は現時点での1.70%から15bp下がるとの見通しを示している。
パウエル氏が起用された場合は、両氏の分析によると、市場はあまり動かないもようだ。
ウォーシュ氏については、利回り曲線がスティープ化する可能性を示す分析結果が出た。銀行規制緩和が進み、融資が活発化するとの期待が背景にあるとみられる。だが、シューマッハ氏とリャビンスキー氏は実際のところ、利回り曲線の平たん化を見込んでいる。ウォーシュ氏はFRBの巨大なバランスシートの縮小に積極的と考えられるからだという。
トランプ氏は11月3日からのアジア歴訪の前に次期議長を発表する見通し。
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