バリュエーションが割高な局面における緩やかなリスク削減:インカム投資家に適したバリューの追求
市場の調整局面に備えて、ポートフォリオのリスクを徐々に削減すべきタイミングであるとみています。
SUMMARY
- 各国の中央銀行がバランスシートを活用した政策支援を削減していることに加えて、共産党大会を終えた中国の政治経済の先行きに関する不確実性が高まったことを受けて、リスクは上昇していると考えています。
- 市場の調整局面に備えて、ポートフォリオのリスクを徐々に削減し、質の高い資産を積み増し、流動性を高めるべきタイミングであるとみています。
- 足元の市場環境では、市場のストレス時に備えてポートフォリオの分散を適切に維持するため、投資家は複数の戦略を活用すべきと考えています。
以下のQ&Aでは、ポートフォリオ・マネージャーのダニエル・アイバシンとアルフレッド・ムラタが、PIMCOのインカム戦略に関する4つの主要な質問にお答えします。
問:足元の市場環境において、ポートフォリオのリスク削減とディフェンシブなスタンスへの転換を決定した背景を説明してください。
答:PIMCOでは近いうちに景気後退に陥る可能性は比較的低いとみていますが、各国の中央銀行がバランスシートを活用した政策支援を削減していることに加えて、共産党大会を終えた中国の政治経済の先行きに関する不確実性が高まったことを受けて、リスクは上昇していると考えています。その一方で、リスク資産のパフォーマンスは堅調さを保ち、価格は最高値を、ボラティリティは過去最低水準を更新しています。このような環境では、想定外の悪材料によって市場はたやすく混乱してしまいます。このため、市場の調整局面に備えて、ポートフォリオのリスクを徐々に削減し、質の高い資産を積み増し、流動性を高めるべきタイミングであるとみています。このような対応によって、ポートフォリオが保護されるだけでなく、投資機会が浮上した際に積極的に投資を進めることが可能になるでしょう。
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