ドル円高懸念サイド
12月の利上げ確率を9割織り込んだ為、一服感。年末利上げ有無ネタでのドル円上昇には抵抗も。113円は抵抗として認知されそうな動き方。
利上げの織り込みがかなり進んだところで一服しており、年内の利上げを織り込む過程で上昇した米 2年国債利回りも 1.5%付近で一旦頭打ちとなってきた。ドル円は 113 円台では、
何度も売りに押し戻されており、その間、高値も 113.26(9/27)⇒113.21(9/28)⇒113.19(10/3)と徐々に切り下げてきた。ドル円への下押し要因となろう。ドル円は 4 月以降、4 週続けて週足が陽線1となった翌週に、比較的値幅を伴う陰線2が出現すると、それまでの上昇分を吐き出すパターンを繰り返して
きた。
ドル円安サイド
ドル円の 3 ヶ月物の直先スプレッドは、10月に入ってからも拡大した状態が続いている。
短期の資金繰りにも用いられるフォワード市場での直先スプレッドの拡大は、年末越えのドル資金需要の高まりを示している。こうした状況では、スポット市場でもドルが底堅く推移する傾向がみられており、ドル円を支える可能性がある。下値もある程度固そうだ。
来週以降、18 年 2 月で任期が訪れるイエレン議長の後任が指名される可能性が高い。トランプ大統領は、9 月 29 日に向こう 2~3 週間
で決めると発言していた為だ。これまで、トランプ大統領は現職のイエレン議長のほか、一時は最有力との呼び声もきかれたコーン国家経済会議(NEC)委員長に加え、パウエル現FRB理事、ウォーシュ元FRB理事らと相次ぎ会談した。
この内、イエレン議長やパウエル理事となれば、「緩やかな利上げ継続」とのこれまでの市場の見方が大きく変わることはなく、困乱は避けられよう。
一方、ウォーシュ元FRB理事は、量的緩和策の経済成長押し上げ効果やここまでの低金利政策にも否定的な立場だ。実際、量的緩和策第二弾(いわゆるQE2)が決定された 2010 年 11 月当時、バーナンキ議長(当時)に反対意見を述べたとされる(但し、実際に反対票を投じたのは当時のカンザスシティ連銀総裁ホーニグ氏のみ)。
この為、同氏は利上げに積極的ないわゆるタカ派としての受け止めが市場では一般的だ。
仮に、同氏が後任に指名されたとのヘッドラインが出れば、当初の反応は日米金利差拡大の加速を期待したドル高円安の反応となろ
う 。
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