抜粋
▶️在庫循環とPMI
昨年後半に見られたようなグローバル製造業PMIの明確な上昇は一服し、本年入り後は頭打ち傾向を強めているとも読める。この点で注目されるのは、在庫指数の動きである。グローバル購買品在庫指数も、昨年後半に大きく上昇した後、本年入り後は50ポイント前後での推移となっている。過去のパターンでは、在庫指数が50ポイント以上になると、製造業PMIが頭打ちとなる傾向が見られた。
ある程度在庫水準が高くなると、在庫積み増しのための生産拡大が必要なくなり、景気の加速が一服すると解釈できる。
昨年以降のグローバル製造業活動の動きも、
在庫循環の文脈で理解することができよう。
2015年夏、2016年初の人民元ショックを伴った景気の減速に伴い、在庫水準の大幅な削減が行われたが、それも2016年前半に一服、2016年後半には積極的な在庫の積み増しとともにグローバル景気が加速を見せた。ただし、在庫水準がある程度回復した現在、グローバル景気の加速も一服していると考えられる。
まとめると、現在のグローバル景気は、順調
な拡大基調にあると同時に、在庫積み増しに伴
う加速局面が一服した状態でもあると考えられ
る。在庫が十分な水準にある以上、在庫循環の
側面から見るなら、グローバル景気は今後鈍化
に向かう可能性が高いことになる。
▶️ITセクターの好調…
ITセクターへの需要だけでグローバル景気全体が牽引されるとの想定にも無理があるのではないか。グローバル製造業PMIと、グローバル電子機器セクターのPMIを比較すると、過去に比べて昨年以降の景気加速局面では電子機器セクターの堅調さが目立つ一方、それと製造業全体の乖離も目立っている(図表3)。電子機器セクターの堅調さが確認されると同時に、それ以外のセクターはむしろ弱めである可能性が示唆される。


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