本来、悪くない(であろう)位置でのショートが報われ難い投資になり得る理由を少し考える。日銀ETF6兆買いの存在感について。
相場が前回のピークを付けた5月以来、海外投資家は日本株をー2.3兆円売り越した。一方、日銀はこの間、+2.6兆円ものETFを購入した。外国人の激しい売り越しの全てを吸収した格好だ。
年初来からで言うと現先市場で、外国人と個人投資家は2.2兆円ずつ、計ー4.4兆の売り越しを記録している。一方、日銀は4.3兆円を買い付けた…。買っているのは明らかに日銀だけ、完全に重力に逆らっている。海外投資家や、個人投資家は愚か、投資信託も、銀行生保も、売り越しだ。あるのは日銀と、自社株買いだ。
これ迄の投資感覚では苦労をする、そういう可能性がある。
まあ、これは私がブル派の時によく言っていたことだけど、日本史上最高の外国人売り越しのあった時はブラックマンデーの年で、その額は7兆円の売り越し規模であった。ーー単純に言って、日銀6兆買い入れという規模は、ブラマンの年の外国人売りをほぼ吸収出来る事になる。
初歩的な事だが改めて立ち返り、ショートポジションを主体とする投資家が、今一つスッキリしない底抜け感の足りなさは、どうもココにある、と思える。アク抜けするまで押さないからショート主体のプレイヤーが、ロングポジション転換する事をを大いに躊躇してしまう。
手っ取り早く言えば、売り叩きは無駄。そう思えなくもない、バブル誘発前夜のファンドの気持ちーーそれは言い過ぎだろうか?
FMSによるとキャッシュはまだ5%弱ある…。今までと違う見方を敢えてするとーー
投資余力は充分だと言うことだ。
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