Tyler Durden
和訳
差し迫る人口動態の危機とその影響の大きさについて理解している投資家はほとんどいない。
最初のベビーブーマーは昨年70歳になった。同時に、1909年に記録が始まって以来、米国の出生率は最低水準にある。
この悲惨な組み合わせは、2030年までに65歳以上の人口が20%以上を占めることを意味している。
一方、就労年齢層の割合は低下している事を組み合わせると、これらの傾向は、米国経済にとって人口統計的なパーフエクトストームを迎える。
◆デフレ環境
以下のグラフは、労働年齢人口の増加が数十年間の名目GDPの先行指標であることを示している。
その理由の1つは、退職時に平均37.5%の支出が減少するということだ。消費が米国経済活動の70%を占めていることを考えると、これは大きなデフレ圧力となる。
経済成長と企業利益は相伴う。この傾向が企業の収益を削減し、投資家の収益率がさらに低下することを意味する。
しかしそれはまだ最悪のニュースではない。利益の減少に加えて、米国の高齢化の人口は、投資家にとってより深刻な意味を持つ。
◆金融市場における大きなシフト
BlackRockによれば、平均的な米ベビーブーマーは、老後資金として蓄えられたのはわずか13万6千ドルである。 7%のリターンを仮定しても、ーーむしろ2%に違いが…ー年間の収入はわずか9,000ドルだ。それは理想的な退職所得の36,000ドルに足りない。
この巨額の資金ギャップは、ブーマーズが他の所で所得を探すことを余儀なくされることを意味する。歴史的に、それは債券から来る。
調査によると、65歳になると、30代に入って以来、最も重大な資産クラスのシフトを経験する。株式を切り抜き始め、債券のエクスポージャーを開始するという事だ。
この変化は数十年にわたって見えてきたことだ。しかし、それは以前より遥かに目立つようになっている。
◆株式の弱気
上術のように、最初のベビーブーマーは2016年に70歳になった。つまり、今年は71歳になった。
IRAや401(k)のような退職年金制度に関するIRSの強制的な“最低引き出し法”により、70.5歳になると、毎年少なくとも5%を引き出すことを強制される。
これは、ブーマーズが資産ポートフォリオの70%を株式として持っているため、株式市場の問題となる。
2016年に、税務政策センターは、米国の株式市場の37%がIRAや401(k)などの退職勘定で所有されていることを見つけた。
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